税金(所得)の計算は、人によってまちまちになってしまっては不公平となるので、
公平に税金(所得)計算をすること(これを“課税の公平”といいます。)を重要視しています。
そこで、税金(所得)の計算は法律で規定し、
それに沿って計算する仕組み(これを“租税法律主義”といいます。)になっています。
人は誰しも税金(所得)は少ないほうがいいと思う?ので、
計算方法が一つに限定されない場合は、
法律に反しない範囲で最も少なくなる計算方法を取ります。
これが世間一般で言われている節税です。
では、一般に言われている、脱税・節税・租税回避はどう違うのでしようか?
仮想の国の仮想の法律(広島国の国営本屋法)を例にして、
それぞれの区分をイメージで説明してみましょう。
広島国の本屋は国営であり、
国営本屋法により「第○条 本屋での立ち読みは禁止とする。」と厳格に定められています。
その立法趣旨は、立ち読みが横行して本が売れず、本屋(=国)に代金が入らないことから、
必ず代金を支払って読まなければならないこととするため「立読禁止」を規定しているところです。
広島国では定価1,000円の本を売っており、
国民一人一人が1,000円を払って、
その本を読むことを期待していました。
しかし、現実には広島国の住民は本を読むために、
次のような色々な方法を取ったのでした。
広島国の国民が取った方法を場合分けして、
脱税・節税・租税回避を説明してみると次のようになります。
色で表現すれば、
脱税=ブラック、
節税=ホワイト、
租税回避=グレー というイメージとなるでしょう。
なるべく安く本を読みたい気持ちもわからなくはないですが、
「立ち読みだめ」っていう法律をかいくぐって、
「座り読みOK」と解釈して突き進んでいくのは、
ちょっとばかり危険な行為と言わざるを得ないでしょうね。
皆さんもお気を付けください。
広島総合税理士法人