内閣府公益認定委員会のインフォメーションに「寄付を推進力に」(財務基準をクリアし、寄附を公益法人の成長につなげていくために)が資料として掲載されています。
<公益法人information>
https://www.koeki-info.go.jp/index.html
資料には、財務三原則の達成が難しいので、折角の寄附申し込みを断るという話があり、笑い話とわかる方は、指定正味財産と一般正味財産の区別が理解されており、公益法人の経理担当者としては第一段階を通過された方だと思います。
突然の寄附は寄付者の意向如何で、一般正味財産となったり、指定正味財産となったりします。
一般正味財産となれば、財務三原則に影響しますが、指定正味財産であれば影響しません。指定正味財産とする要件はいくつかありますが、寄付者に寄附金の使途を指定(特定)して戴ければ結構となります。
【指定の方法】
さらに平成27年3月26日 「公益法人の会計に関する諸課題の検討状況について」で「指定正味財産に区分することが適切なもの」「指定正味財産に区分することが適切でないもの」が例示されています。
【指定正味財産に区分することが適切なもの】
㋑公益目的事業の○○事業に充当してほしい寄付金
㋺奨学金事業の奨学金の財源に充当してほしい寄付金
㋩公益目的事業のために使ってほしい寄付金(具体的な事業は特定されない)
・改めて寄付者の意思を確認し、使途を明確化できれば指定正味財産
・法人の内部規定で、充当先の事業が特定できれば指定正味財産
【指定正味財産に区分することが適切でないもの】
㋑公益法人のために使ってほしい寄付金
㋺指定正味財産の運用益のうち、具体的な使途の制約のない寄付金
平成28年3月22日に日本公認会計士協会から発出された、「公益法人会計基準に関する実務指針」に詳細に説明されています。
また、FAQⅤ―4―⑫にも説明されています。
広島総合税理士法人