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教えて!法人先生『出張の日当が経費になるって聞いたけど・・・』

2020/01/15 [WED]

社長:

この前会合でよその社長に、

「日当」をもらっているか?と聞かれたんですが、

ちょっとわからなかったんで「ええまぁ」くらいで答えておいたんですが、

それってどういう意味ですか?

 

税理士:

俗にいう「出張手当」のようなもので、

社長や他の役員、従業員が出張した場合、

会社の「出張旅費規程」に基づいて、「日当」を支給することができます。

 

社長:

支給できるのはなんとなくわかるけど、

そうすると、何かメリットがあるんです?

給料上げたりするのと違うの?

 

税理士:

日帰りや宿泊を伴う出張をした際に、

「出張旅費規程」に基づいて「日当」を支給した場合、

その支給額がそれほど高額でない限り、

「日当」に対しては所得税が課税されることなく、

一方で会社としては支払額が経費になっていきます。

 

社長:

出張した個人は非課税でお金がもらえるし、

会社も経費にできて得するってことですか?

 

税理士:

まあ、「得」と言えば得ですが、

規程に基づいて支給されるという意味で、当然の権利とも言えます。

 

社長:

そりゃやらないわけにいかないね。

うちも支給しようと思ったら、どうすればいいですか?

 

税理士:

まず、「出張旅費規程」を定めることでしょうね。

例えばですが、次表のように規程の金額を定めるとしましょう。

 

 

この規程に基づいて、

役員や従業員からの請求を受け支払った日当については、

前述のように、個人への所得税の課税はなく、会社は経費として計上することとなります。

 

社長:

金額的には地味だけど、なかなかに効果はあるよね。

毎日出張すれば、「日当」が1、2、3・・・。

チリも積もればなんとやらですなぁ「先生ぇ」!

 

税理士:

こんな時だけ「先生」と言われても・・・。

ただ気を付けておいてくださいね。

先ほどから言っていますように、会社から現場とか取引先へ出張すれば、

「出張旅費規程」に基づいて「日当」が支給されます。

 

だからといって、日当や宿泊費をあまり高額に設定すると、

税務調査で指摘を受ける可能性がありますし、

その場合、社長の役員報酬に上乗せされ、

会社の所得(利益)に加算されます。

 

社長:

やり過ぎは禁物!ってことですよね「先生」!

ってことになると、いくらくらいならいいのさ?

 

税理士:

公表されたものはないので、“常識的な範囲”としか言いようがないですね。

 

社長:

そんなぁ「先生」。これじゃ生殺しじゃないですか~。

 

税理士:

そもそも「日当」とは、出張先での食事代や諸経費の支払いに充てることが目的ですから、

「日当の常識的な範囲は?」と問われれば、出張したことによって余計にかかる費用に充てる範囲の金額、

と考えるといいかもしれませんね。

 

社長:

なるほど。なんとなくイメージがついてきました。

 

税理士:

当然、出張してないのに支給したり、

宿泊費をもらっておきながら、ホテル代を会社の経費にしたりは絶対にダメですよ。

 

社長:

そんなのわかってますよ、せ・ん・せ・い☆

 

税理士:

・・・(不安だ)。

 

 

広島総合税理士法人