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教えて!相続先生『相続税の対象になる人ってどのくらいいるの?』

2020/11/17 [TUE]
相続税の相談を受けた際、相続開始後でもその前でも、
相談者様から「相続税がいくら位かかるのでしょうか??」と、当然聞かれます。
このようなとき、まずこう考えています。
 
「今回のお客様は、そもそも相続税がかかる方か、そうでないか」
 
このように思う理由は、相続税がかかる方はそんなに多くないと思っているからです。
その要因はいくつかあります。
 
➣相続税がかかる相続は死亡者の約8%である
➣相続税の基礎控除額は数千万円(3,000万円+法定相続人×600万円)もある
➣不動産の相続税評価額は相場よりも低く、宅地には小規模宅地特例もある
などなど…
 
日本で1年間に相続税がかかってている相続の割合は、全体の約8%です
このことを念頭に、相談を聞いています。
 
相談に来られる方は、財産が何らかあることを知っておられるので、
それが気になって相談に来られますし、
明らかに富裕層に属される方もおられますが、
相続税がかからないケースだって多いわけです。
 
相続税の課税件数と課税率
 
国税庁、及び財務省の統計資料では、相続税がかかる割合は、
H30年では死亡者数に対して8.54%となっています。
 
H26年以前はだいたい4%、
でしたが相続税の基礎控除の減額改正が行われたH27年以降は8%です。
 
10件に1件も相続税がかかっていない事実がありますので、
「そもそも相続税がかかる方か、そうでないか」などと思うわけです。
 
そうはいってもH27以降増えていることも事実です。
相談を受ける際にまずは、慎重に相続人と財産状況との把握を行いまして、
そこから進めさせていただいております。
 
相続税を気になされておられれば、ご相談いただけましたら幸いでございます。
 
<参照>
『相続税・贈与税に係る基本的計数に関する資料』財務省,2020.10.20閲覧
『平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況 統計表  第1表 人口動態総覧の年次推移』厚生労働省,2020.10.20閲覧
 
 
広島総合税理士法人