皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は、週末の結果発表を背筋が凍る思いで待っています。
さて、年末調整真っ只中のある日、こんなことがありました。
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Client:
あの、年末調整について伺いたいんですけど・・・
スタッフO(以下「O」):
はい!!
(今月にも結果がわかる所得税法関係のご質問じゃないですか!さあ、なんでもどうぞ!)
Client:
住宅ローン控除の申告書を2枚提出された方がいるんですけど・・・
O:
??・・・はい。
(2枚?いや~、大見得切ったのはいいけど、実は年末調整の住宅ローン控除は苦手なんですよね!なぜなら、試験には年末調整の住宅ローン控除はほとんど出ないから(苦笑))
Client:
何だか住宅ローン控除の申告書自体もよく見るものと違うような感じなんです。住宅借入金等証明書は1枚なんですが。この場合、借入金残高は按分して書いたらいいんでしょうか。
O:
え!えーと、うーんと、そうですねぇ。
・・・・・すみません、ちょっと調べてご回答します。
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頭の中をひっくり返しても全くわからなかったので、とりあえず、個人情報に留意しつつお客様から送られた住宅ローン控除等申告書2枚をよくよく隅々まで眺めることにした。
・・・・そうしたら、小さく「重複適用」って書いてあるじゃないですか。
ん?「重複適用」・・?そんなんあったっけ。
いや、私の○年間の受験勉強の中では一度もお目にかかったことないような?
ということで、国税庁のHPで調べてみましたら、
<重複適用の特例>
被災者生活再建支援法が適用された市町村の区域内に所在する住宅用家屋を、その災害により居住の用に供することができなくなった場合には、その従前家屋に係る(特定増改築等)住宅借入金等特別控除と、一定期間内に新たに住宅用家屋の再取得等をした場合の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除又は認定住宅新築等特別税額控除を、重複して適用することができます。 |
※国税庁HP:災害関連情報より引用
なんと。災害で住宅用家屋が損壊した方の救済措置。
なるほど。そっか。そうだよね。
住宅ローンも返し終わらないうちにマイホームが損壊するなんてショックなんてものじゃないし、建て替えたりしたら2重の出費だ。せめてもの救済措置ということか。
借入金残高を按分して適用するのか重複適用するのかは天と地ほどの違いがある。
かくして、受験勉強と実務の壁(?)をひとつ乗り越えた私は、無事、クライアントに重複適用の旨をお伝えしたのでした。
それでは、税理士試験結果発表後の来月をお楽しみに!
広島総合税理士法人
スタッフO