山口県の仙崎出身の歌人 金子みすゞの作品である。
みすゞは大正の末期の詩人であるが、
生存中はまったく知られることなく、
離婚後娘の親権をめぐって服毒自殺をとげて
26歳の短い人生を終えたという不幸な詩人である。
しかし,その文章からは人間だけでなくすべての存在を肯定し、
温かいまなざしを向けている。
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂の中に。
金子みすゞにとって地球は、
人間のものだけでなく、動植物やモノさえも、
ともに支えあう大切な存在である。
広島総合税理士法人 岡本倫明