雪玉を転がす毎に大きくなり、やがて雪だるま⛄となるように、
事業の継続と発展は、
『投資⇒回収⇒投資⇒回収・・・』の繰り返しが好回転することで成されます。
投資に必要な資金調達方法は、
大きく分けて自己資金で実施するパターンと、
銀行などからの借入やリース利用などするパターンとがあります。
借入=お金のない貧乏人、
自己資金=余裕のある金持ち、というようなイメージがありますが、
必ず「金持ちは自己資金で購入したほうが良い!」となるのでしょうか?
〔資金繰りの観点〕
ここで自己資金と借入のどちらが有利なのか?
自己資金Onlyの設備投資の場合と自己資金&借入金での設備投資の場合とで、
現金の流れを比較してみましょう。
この比較から見えることは、
設備投資の自己資金の割合が大きいほど、
投資を失敗した場合に、
資金繰りの悪化を抑えることができるということです。
(利益の最大化などにも比較的自己資金が有利に働く場合があります)
ほいじゃ全額を自己資金にすればええじゃないの、と思われるでしょう?
ばってん、経営全体を考えた時、
ひとつの設備に余裕資金の全てを投入する訳にはいかず、
事業の発展には、自己資金のみでは早晩行き詰まり、成長限界を迎えます。
特に、大きな設備投資の場合は外部からの資金調達は必須であり、
如何に自己資金と借入金を組み合わせるかを考え、
雪だるまが壊れないように(資金ショートしないように)、
うまく転がして(経営して)いかなければなりません。
手許資金が潤沢であれば、
自己資金を活用しながら事業発展を目指すのもいいですね。
じゃぶじゃぶに現金を抱え込んでいても、
あまり経営効率として褒められたものではないですから。
逆に投資案件が目白押しであったり、運転資金に不安があったりするような状況下では、
借入金を調達しながら、機動的に設備投資を実行し、
資本回転率を上げていくということが求められていくのでしょう。
〔投資リスクの観点〕
最初から失敗すると思って投資はしませんが、
それでもリスクはゼロではありません。
投資を失敗してしまった場合、
借入金利用では、利息負担と元本返済のためのキャッシュフローが捻出できず、
結局経営を圧迫してしまった、ということもありますが、
自己資金のみだと、投下資本の範囲内でカタがつきます。
(どちらもランニングコストなどかかる場合がありますが、取り敢えず無視してます)
一つの考えとして、
通常利用の設備の更新などは、
ある程度キャッシュフローを読みやすいので、
融資を引っ張って投資し、計画的に返済するのも一案です。
反対に新規分野への投資や研究開発投資などは、
一般的に収益環境が読みにくいことから、
自己資金の割合を増やしながら果敢に挑んでいくのもいいかもしれません。
ということで、
自己資金か借入金か、一概にどちらかと言うことは出来ないですが、
自身の置かれている状況と今後の見通しを踏まえながら、
よりベターな雪だるま⛄に近づけていくようにしたいですね。
〔おまけ〕
山紫水明な邑南町
ーそれって何処なの?
ヒント、日本で一番神様が多い県のどこかです
これから畑に霜柱がたちはじめ、
麦踏みが始まり、
やがて雪の季節を迎えます。
♪雪やこんこ あられやこんこ・・・
♪犬は喜び庭かけまわり・・・
実際の邑南町は、
犬は暖かい家の中で、
庭ではイノシシが駆け回っています。
雪だるま⛄を作るのもタイヘンなのです。
広島総合税理士法人